堺市の町屋がこのままだとなくなってしまう危機。街の都市化か歴史の保存か?



堺市には町屋が多く残り、昔ながらの景観を今にとどめる場所がいくつかあります。
堺東駅を西に進み、阪神高速15号線をさらに西に進むと、碁盤の目に道が整備された街があります。

そこには、町屋や昔ながらの仏閣が多く残っており、異世界にタイムスリップしたとさえ錯覚します。




ただ、この美しい景観も、所有者の高齢化等により、町屋がどんどん減っているというのです。

よく聞く話ではありますが、堺市も例外ではないようです。

なぜ町屋が減るのか

堺市の調査では、2014年頃には281軒あった町屋も2018年には36軒もなくなり、245軒まで減ってしまっています。

理由は簡単です。町屋の所有者が子供に相続させたくても、メンテナンスに多くのお金もかかり手間もかかるため相続を敬遠するだけでなく、建て替えのニーズも多いのです。

要は、昔ながらの不便な生活を子供たちは行いたくないのです。

さて、この事態を私を含めた第三者の多くは、せっかくの堺市の財産を守らないなんて、なんてもったいないことをしているのかと、思うでしょう。

しかしながら、町屋の所有者やその家族にとっては迷惑な話です。なぜ街並みのために自分の生活を犠牲にしなければならないのかと。

歴史を残し続けると事業は困難

町屋のリフォームには、非常に多くのお金がかかるケースもありますが、昔ながらの町屋の活用に興味ある若い人たちもいるのも事実です。

街並みの保存を堺市は実現したいと思いますので、ここは、町屋の所有権をうまくバトンタッチさせるために、支援を形にすることが求められているでしょう。

昔ながらの景観を残すより、マンションにしたほうが経済価値は圧倒的に高まります。
しかし個性と歴史を失います。

目の前に転がるお金を我慢し、歴史と文化を守るということは、非常に困難な事業です。
民間の人からの寄付なども必要でしょうから、市民全体の課題として昇華させることができるかがポイントになるかもしれませんね。

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